top of page
20200930勉強会3.jpg
KADOMA中学生勉強会
~すべての子どもたちが学べる「居場所」を目指して~
[協賛]チャイルドライフサポートとくしま
​公益財団法人樫の芽会 守口門真総合法律事務所他
[後援]大阪府立大学後援会・門真市・門真市教育委員会
・大学生・生徒のマスク着用
・入り口で手の消毒
・検温実施(37.5℃以上の場合は入室禁止)
・換気および空調での空気入れ替え
・体調確認シート(生徒のみ)
・机の間隔確保
2018年10月門真市出身の大学生(当時、大阪府立大学4年)らの手弁当でスタートした無料の中学生勉強会。
地元自治体・大学・中学校とも連携しながら、大学生ボランティアらによる自主運営・企画を実現しています。
​国や自治体などから公的な支援を一切受けず、全国の皆さまからの温かいご支援によって活動を続けております。

中学生勉強会で特に重視している3つの柱

①ロールモデルの提供

地域に少ない大学進学者と交流する機会を設けることで、生徒たちが多様な価値観や選択肢と出会える場をつくる。

20200930勉強会3.jpg

​[写真]日頃の勉強会の様子

(保護者アンケートから)
「学校の先生より生徒により近い存在として親しみが持てている」
「本当の意味で子供たちの将来を考えて下さっていると思う」
「素晴らしい活動をされている大学生の方々と接することができる機会は本当にありがたいです」
「上の方々が親しく接してくださる環境があることは、勉強のみではなく、交流の場としても役立っていると思っています」
「学業やプライベートなど忙しい中、中学生のために無償で勉強を教えてくださり、大変感謝しています。子供にもその感謝を忘れず恩返しできる人材に成長してほしいです。その「鏡」の存在です」
「分かりやすい説明してくれて、教えてくれて、一緒に考えてくれた。と喜んでいました。あったかくて本当に感謝しています。」
「先生と言うより本人は「お兄さん」「お姉さん」という感じで親近感を持っているようです。」

​②第3の「居場所」提供

一般的な「塾」ではなく、大学見学やクリスマス会、遠足などのイベント行事を通して、生徒たちがホッとできる場所をつくる。

(生徒アンケートから)
「遅刻をしても優しく受け入れてくれて熱心に教えてくれて、いい所だと思います。勉強をしっかりと教えてくれて、大学生の方たちも優しくていい人ばっかりで勉強しやすい環境です」
「大学生たちと話せて嬉しい」「大学生と関われて楽しかった」
「大学生のみなさんが優しく、丁寧に教えてくださった。絶対行かないといけない(強制的)ではないので、気軽に行ける。」
2021卒所式.png

​[写真]2021年度卒所式の様子

​③学習の場(学習指導)の提供

大学生から教えてもらい、「どうせ無理」と思っている生徒たちがやればできるということに気づける場をつくる。

(生徒アンケートから)
「赤本や、模試などの受験生に、必要な事していただいたり、大学見学や、クリスマスパーティーなどの楽しいイベントもあって本当に良かったと思いました」
「勉強をわかりやすく教えていただいたり、色々なお話ができて楽しかった」
「参加する前より、出来ることが増えた。勉強する習慣がついた」
​「大学生の人たちが、分かりやすく教えてくれて、分からなかった所もすぐにわかったので、参加してよかった」
2021和室.jpg
​2022年度年次報告書はこちら
※収支報告等も掲載しています
(支援者向け)2022年度活動報告動画
​※2023年3月収録

 
代表挨拶
yakamishinya.jpg
 
代表

八上 真也(やかみ しんや)

1996年12月7日生まれ、大阪府門真市出身。
19年3月大阪府立大学教育福祉学類卒業現在、社会人(公務員)

15年6月~19年3月 「東淀川区中学生勉強会」
16年9月~ 19年3月 門真市不登校対策・学生フレンド
17年10月~ 門真市こどもの未来応援団員

18年10月~ KADOMA中学生勉強会立ち上げ
21年11月「令和3年度未来をつくる若者・オブ・ザ・イヤー」
​内閣府特命担当大臣表彰受賞
「地元・門真の子どもたちが
            少しでも選択肢や価値観が広がるように」
     地元である門真市は、残念ながら大阪府下の中でも厳しい環境にいる子どもたちが多い現状にあります。私自身は家族の支えもあり、高校と大学にも進学をすることができましたが、地元の同級生から「高校へ行けない」「家族のために働く」そんな声を聴くこともしばしばありました。そして私自身も高校ではじめて門真から外に出て、門真の教育環境の不十分さや世間の評価というものを身に染みて実感することになりました。
 
 そんな経験から大学入学以来、一貫して「門真の子どもたちの教育環境を整えてあげたい」と思い行動をしてきました。市学習支援事業の未整備などから18年10月に大学生の仲間たちと手弁当で、KADOMA中学生勉強会を立ち上げ、多くの皆さまにご支援・ご協力をいただき、本年度6年目を迎えることとなりました。現在は、社会人であることもあり、主には裏方として市や中学校との調整、大学や企業・団体との連携、資料作成などに尽力しながら、現場の大学生が活動しやすい環境を作っています。このKADOMA中学生勉強会で門真の子どもたちが多くの大学生と出会い、会話をすることで学力向上だけでなく、少しでも自身の選択肢や価値観が広がることを学生とともに目指していきます。
門真市の現状
​①「門真市子どもの生活実態調査」から見える門真の子どもたちの状況

【中2保護者】子どもへの経済的な理由による経験

  ★子どもを学習塾に通わすことができなかった

塾に通えなかった.png

【中2生徒】学校の勉強で気持ちに近いもの

 ★学校の勉強について、1番あなたの気持ちに近いもの

わからない.png
平成28年から29年にかけて大阪府・大阪府立大学の共同で調査を実施した「門真市子どもの生活実態調査」。調査の結果から門真市の子どもたちが置かれている状況の一端を見ることができます。
保護者の調査結果からは
「(経済的理由で)子どもを学習塾に通わすことができなかった」と回答した中学2年生の保護者は20.9%(大阪府平均12.3%)となっており、非常に高い数字が出ていました。子どもの調査結果からは「学校の勉強について、1番あなたの気持ちに近いもの」との問いに「あまりわからない・ほとんどわからない・わからない」を選んだ中学2年生は39.9%に及んでおり、教室にいる生徒の約4割が授業の内容について理解ができていない状態にあります。
最終進学先.png
 ​門真市の子ども全体(小学5年・中学2年)の「最終進学希望先」を大阪府全体と比較した結果である。「大学・短期大学」を選択した割合は、府平均より7ポイント低い。背景には子どもたちの周りに大学に進学している保護者や地域住民が少なく、大学へ進学することは特別なことだと感じている生徒も多いことが考えられる。
(参考)保護者の大学進学率
​父親:15.9%(府平均:29.6%)母親:5.8%(府平均:15.6%)
②門真市では子どもの学習支援事業のうち「学習支援」が実施されていない
門真.png

生活困窮者自立支援法(平成27年4月施行)の成立にともなって、全国各地の自治体で生活困窮世帯の子どもたちを対象にした学習支援事業が実施されるようになった。行政が直営で運営するものや NPO、 社会福祉協議会に委託するものなど方式は様々であるが、令和3年度時点で全国 66%の自治体が実施をしている。門真市でも子どもの学習支援事業の一部は実施をしているが、多くの自治体で実施をされている「学習支援」は令和3年時点でも実施をされていない。

【写真引用】厚生労働省(2017)「第2回生活保護制度に関する国と地方の実務者協議」提出資料

​③就学援助認定率、全日制高校進学率について
【引用先】門真市提出資料よりグラフ化したもの
【引用先】大阪府HP_21度統計データ「状況別卒業者数」
就学援助制度とは、各市町村定められている一定の所得水準以下の世帯に対して、子どもの給食費や修学旅行費を補助する制度であり、門真市では4人世帯で所得が272万円以下であれば受給可能となっており、他の自治体に比べて基準が厳しいにもかかわらず、就学援助を受給している世帯が約3割に及んでおり、厳しい家庭環境にいる子どもたちが多いことが読み取れます。また、全日制高校進学率は86.9%と大阪府平均よりも4ポイント以上の差があり、全国で大学・専門学校への進学率が8割に届こうとしている昨今、この現状は厳しいと言わざるを得ません。また、令和3年度に実施された大阪府チャレンジテストでも、全国平均・大阪府平均を下回っております。(英語においては、1位の箕面市64.1(平均)と20点以上の差がありました)

※(阿部彩(2014)『子どもの貧困Ⅱ-解決策を考える』岩波新書)「日本の子どもの貧困率の手がかりとなる確かな行政データは、就学援助費の受給率であろう」「就学援助費を受給しているのは、貧困にほぼ近い所得の世帯に属する子どもたちといえる」
bottom of page